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  • 35.弁が立つ相


能弁(=話上手)の相を論ず

・眼中がさわやかで、上唇が薄く、口の締りが良い。また、しゃべる時に、まず口に気が集まるように観える。このような場合は必ず、能弁である。逆に、しゃべる時の様相が不安定なのだが、頭が動く者や、手振りがある者においては、能弁であるかのように見間違えやすい。これは俗に言う、口賢くしゃべる者であり、必ず虚言である。
*身振り手振りが大袈裟な者、声が上ずっている者、常に眼が驚いたように見える者なども、虚言を吐く。
 
・真に能弁な者は、その様相は清らかで、癖(くせ)がない。逆に不弁な者は、口を労する事がないゆえ、唇(≒上唇)が厚く、自ずと口の辺りが重いように観えるものである。