夭相(ようそう、早死の相)

人相術において、まず学んでおかねばならないのは緊要の相(急を要する相)です。つまり、剣難の(事故に遭う)相や死相です。これらの相を事前に観抜くことができれば、最悪の事態を防ぐことが出来るかもしれません。人相術の古典『神異賦』には「大なれば人の生命を活かし、小なれば人の危難を救う」という言葉があります。また、「相中の訣法(秘伝)では、寿夭(長寿の相と夭折の相)の観相が最も難しい」とも書いてあります。ここでは、まず、夭相のみを取り上げます。
 
とりあえず、夭相の特徴を列挙してみましょう。そうそう、『神異賦』には「死生の期を訣すれば、先ず形神を観よ」とあります。これは非常に重要な一言です。さらに、「吉凶の兆を定めるには、気色を観逃すな」という言葉もあります(これは手相においても重要ですが、現在、気色を観ることができる人はほとんどいないようです)。

 
・神短くして光なし(雰囲気にどことなく影があり、濁っている。人形のようで、雰囲気が寒い。眼の力が弱く、光が無い。)。
 
・面皮が虚薄である(顔の皮膚に勢いが無く、薄い。)。
 
・肉色軽く浮かぶ(満面に浮光がある。プカプカしている。)。
 
・鼻梁が低い(夭折でなければ、貧しい。)。
 
・面皮が甚だしく急である(顔の皮膚が突っ張っている。この場合は人中が長くても夭折する。)。
 
・両目に神が無い(両眼に勢いが無い。この場合は鼻梁が高くても夭折する。)。
 
・骨粗く、皮が急である(顔が骨ばっていて、皮膚が突っ張っている。)。
 
・蛇行する(蛇が行くように、ウネウネと歩く。)。
 
・顔面が枯骨のように白い(ツヤが無く、嫌な白さ。)。
 
・後ろ姿がさみしい(正面の姿が明るく、後面が暗い。)。
 
・顔面が湿灰のように黒い。
 
・少し太っていて、気が短い。
 
・眼が大きく、出眼である(眼の光が流れている)。
 
・骨が少なく肉が多い。
 
・馬面蛇晴である(馬のように間延びした顔、眼と眼が離れていて、蛇のような眼(四白眼)。)。
 
・面肉横生である(めんにくおうせい。横に間延びした顔。主に剣難の相で突発的に死ぬ。近藤勇が典型。)
 
・擺手揺頭(はいしゅようとう。手を振り、頭を動かすクセがある。落ち着きが無い。)。
 
・声が短く、低く、枯れる(途切れ途切れ声を出す)。
 
・面が、まるで火が燃えるように、赤い。
 
・体が大きく、顔が小さい。
 
・鼻が曲がり、唇が薄い。
 
・体が大きく、声が小さい。
 
・耳が紙のように薄い(枯れた感じ)。
 
・鼻が大きく、眉粗(あら)く、下停(鼻から下)が長く尖っている(尾崎豊が典型。彼は下三白眼(黒目のが上に向いてる)でもあったし、剣難の相が強くあったので、暗殺されたのではないかと思う。)
 
・喉骨が高く、脚が長い。
 
・左右の眉頭が迫(せま)っている(ブルース・リーは典型。ブルース・リーと尾崎豊に現れていた相は非常に近似していた。)。
 
・面が桃の花のようで、皮膚が薄い者は19歳か25歳で死ぬ(レーサーの富沢祥也氏が該当する。)。
 
・眼が小さく、鼻が大きく、骨が粗く、下停が細長い者は26歳か27歳で死ぬ(死亡年齢は異なるが、上記の富沢選手が該当。)。
 
・面の顔がピンと張った者は35歳を越えない(ほとんどの夭折者が該当)。
 
・上唇が巻上がっている。
 
・眉が短く、顔が詰まる者。
 
・眼光が強すぎる者(激しい死に方をする。ブルース・リーは典型。ブルース・リーは剣難の相が強かったので、暗殺されたのではないかと思う。)。
 
 
他にも色々ありますが、夭相は特に影が薄く、火が消え入るような感じが大きな特徴です。一応、『南北相法』の八相も引用しておきましょう。

 
「夭相の者は、相対すると、何となくその姿形に、花の萎(しお)れるような感じが心に浮かぶ。また、たとえ相に勢いがあったとしても、燈(とう)の油が無くなってきて、火が消え入るような感じがある。この人は必ず夭相である。(『南北相法』より引用)」

 
自殺の相は観方が少し違うのですが、韓国で相次ぐ若年自殺者の人相を観比べれば、そこには必ず夭相があることに気が付くでしょう。先日無くなったバイクレーサーの富沢祥也氏にも、強い夭相がありました。事故を起こす前には必ずその兆候が人相に現れますので、もし現れている時は行動を控えるか、何らかの対処を講じるのが賢明です。そうすれば、未然に事故を防ぐことも可能ですから。いわゆる、「物忌み」ですね。
 
ちなみに、元アナウンサーの故川田亜子さんは、典型的な「面肉横生」であり、眼を中心に顔が横に引っ張られている感じがわかるでしょうか。全体的に顔の皮膚が薄い感じで、突っ張っている感じも確認できるかと思います。また、耳に力が無いです。そして、何よりも眼に哀愁が漂っていて、さみしい感じがあり、体が大きいわりに顔が小さく、皮膚は透けるようで、何か影が薄いような感じです。眼は、夭折した夏目雅子さんにそっくりですね。眼にボヤーッとした浮光がある感じです。まさに、美人薄命の典型です。
 
男女ともに、夭折する相のある人は、いわゆる「しょうゆ顔」が多く(尾崎豊は典型。美男子で、どこか哀愁漂う感じがある。)、顔のパーツひとつひとつの主張が少なく、力がないです。生存競争に弱い人相というか。性格も万事控えめで、いわゆる「いいひと」です。
 
 
何よりも、もし、身近に夭相(死相)をもつ人がいたならば、何らかの手立てを講じることで、救うことが可能かもしれません。それは、決して邪教に走ったり、私財をなげうって解決するものではありません。答えは必ず人相の中にあります。ちなみに、江戸期に活躍した観相家水野南北にも夭相があったそうですが、自力で乗り越え、長寿を保ち、天命を全うしました。